夏恋つづり
3.向日葵の思い出
「莎矢、ありがとう!」
翌日、“おはよう”じゃなく絋からいきなりお礼の言葉。
「私…感謝されるようなこと…したっけ?」
心当たりが特に見当たらない。
「ほら、小野瀬さんにどう話し掛けたらいいか聞いたじゃん。おかげで昨日、色々と話せたんだ。莎矢には感謝だよ!本当にありがとう!!」
興奮しながら、話す絋は小さな子どものように無邪気で微笑ましく感じる。
絋の笑顔…
見ているだけで、嬉しいな…。