ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
母は、あたしが部屋にこもってから、いつも部屋のドアの前に食事を置いてくれた。
何も聞こうとはしなかった。
あたしも、何を聞かれても答えようとはしないだろうし、彼女の判断は賢明だ。
食事を胃の中に入れても、吐くようになっていた。
心配した両親はあたしを病院に連れていこうとしたが、あたしはそれを拒んだ。
──皋の居た、病院……
そう思うだけで、吐き気が止まらなかった。
そんなある日。
「優里、お客さまよ」
母が階段の下から、あたしに呼び掛けた。