ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
皋の、声───…
あたしはそれだけで体中が震えた。
『エヘヘ…優里、元気?』
「皋……?」
MDの向こうからの声に、あたしは思わず反応してしまった。
あたしの名前を呼んでくれた、なんて懐かしい響き…
『たぶん、優里がこれを聞いてるって事は、俺はもう優里と会えなくなってるって事だな。なんか、淋しいや……』
「……これは……」
そうか。
これは、皋からあたしに向けられた、ボイスレター……
『きっともう少ししたらエイリアンみたいにガリガリに痩せて、弱っちゃうだろうから。
元気なうちに、いつでも俺の声が聞けるように、ボイスレターなんて、贈ってみたよ。ちょっと恥ずかしいけど……』
あたしはただ、それに聞き入っていた。