ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜



『世の中にはね、俺より後に生まれたのに、俺より先に死んじゃう人も居るんだよ。
だから、優里より後に生まれて、優里より先に死んじゃう人も居るわけだよね。

そういう人から見たら、俺達って凄く幸せだと思わない?

優里が死にたいとか、生きてても仕方ないって思ってる今この瞬間は、俺が必死で生きたいと願った未来なんだよ。

手を伸ばしても掴めなかった、どんなに走っても辿り着けなかった、明日なんだ。

だから、そんな風にネガティブな生き方は勿体ないよ。俺の分まで、生きてほしいよ……』


「……皋…」


『こういう言い方したら、重荷になっちゃうかな?でも、優里が死んで悲しむ人は、いっぱい居るでしょ?

両親は勿論、明奈ちゃんも、俺だってそうだよ。もし優里が天国に来たら、俺が追い返してやるから』


真剣にそんな冗談めいたことを言う皋が、とても愛しかった。






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