ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
◇第三章◇
*できること*
あたしは毎日のように病院に通った。
何日もすれば、皋も元気になってきて、今日病室に訪れると、ベッドに座ってあたしを出迎えてくれた。
「皋!もう起き上がって良いの!?」
あたしがそう尋ねると、皋は笑顔で頷いた。
「うん。傷も痛まないし、もうすっかり良いみたいなんだ。だから、大丈夫だよ」
「そっか。良かった」
あたしはそれを聞いて一安心だった。
でも、いつものようにお土産は持ってこれないから、あたしは手ぶらで来ている。
なんだか物足りないかもしれない。
「…ねぇ、あたしに何か出来る事ない?」
「え?」
あたしの質問に、皋は首を傾げた。
あたしは繰り返す。
「あたしが、皋にしてあげれること、無いかな?何でも良いの。あたし、皋の役に立ちたい」
すると、皋は少し考えてから、ベッドの脇の車椅子を指差して、答えた。
「あの辺に車椅子有るでしょ?」
「うん」
「…散歩に、行きたいんだ」
皋は言った。