ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
「ねぇ、優里。今日購買行くでしょ?一緒に行かない?」
昼休みになれば、一人で購買に行くのが心細いのか、ただ単に群れを作らなければ行動できないのか、その実態はわからないが、必ず誰かしらがあたしを購買に誘う。
あたしは断る理由も見当たらないし、購買に行くのは事実なので、特に何も言わずに二つ返事で一緒に行く。
女子は群れを作りたがる。
正直欝陶しい。
しかも、群れの中では常に黒い感情が渦巻いて、表面で仲良しを繕っていても、一度(ひとたび)群れが分散すればお互いに陰口を言い合う。
女子は陰険で、何より恐ろしい生きものだとつくづく思う。
心が綺麗で、裏表の無い奴なんてこの世には存在しないんだ。
あたしは購買に並ぶパンの一つを摘んで、オバサンに小銭を手渡した。