ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜



あたしは車椅子をゆっくりと押した。


あたしは、間違ってたんだ。


あたしは“彼が死ぬ”ということばかり嘆いて、今目の前に居る彼を見ていなかった。


彼は生きている。


彼が見てほしいのは、衰弱し、死を待つだけの哀れな姿じゃない。


今を一生懸命生きる、前向きな姿だ。


「今日は、取って置きの場所に連れてくね」

「ホント?」

「うん!」


あたしは車椅子を方向転換して、ある場所に向かうことにした。



今なら太陽の花が、満開の筈だ。





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