ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
明奈はそっとあたしに微笑みかけた。
「切羽詰まってて、大変なんだよね…。あたしも、皋君は助かってほしいと思ってるし、大切な人だと思ってるから…、優里の気持ちは、凄く判るよ。だけど、今あたし達に出来ることは、パパを信じて、待つことだけ……」
あたし達には、待ってることしか出来ない。
分かり切っていたけど、改めて言われると辛いものがあると感じた。
「皋君も頑張ってるから。あたし達も信じよう。……彼を」
「……うん」
明奈のパパを、信じる。
皋を、信じる。
いま、あたし達に出来ることは、それだけだ。
あたしは、今日は帰宅せずに病院に居ることにした。
明奈が看護師さんに言って、空き部屋を貸してくれるらしい。
有り難いことだ。
あたし達はそこに荷物を置かせてもらい、再び治療室の前の長椅子に腰掛けた。