ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
窓から白み始めた空が見えた。
どうやら、日付が変わったらしい。
うたた寝していた明奈を揺すり、朝が来たことを告げた。
「…ン……」
「朝だよ」
明奈は目を擦りながら、窓の外を見て「わぁ」と声を上げた。
「皋君、まだ出てきてないの?」
「うん、まだ…」
明奈は残念そうに「そっか…」と言ってから、あたしに向き直って再び尋ねた。
「あっ、学校どうするの?今日普通に授業あるし…」
あたしは皋の言葉を思い出したが、首を横に振った。
「あたしは此処で、皋が出てくるの待ってるよ。明奈は学校行ったら良いんじゃない?」
「……いや、あたしも残るよ。パパも心配だし」
二人で微笑み合ってから、そう言えばあたしは一睡もしていなかったことに気付いた。
それに気付いた瞬間、あたしの意識は闇に飲まれた。