ひまわり〜あたしの心に咲いた花〜
あたしは手を握ったまま、ほぼ叫ぶように尋ねた。
「皋!?あたしだよ、優里だよ!わかる!?」
「…優里……わかる……」
声は弱々しかったが、意識は戻った。
あたしは看護師さんを呼ぼうとして、ナースコールに手を伸ばした。
「待ってて!今先生呼ぶから……」
「……待って…優里…」
あたしの行動を、皋は言葉で制した。
「何で!?普通は先生に知らせるもんでしょ!?」
あたしは訳が分からずに尋ねた。皋は弱々しく微笑む。
「…自分の体だもん……もう、潮時だって……わかるよ…」
「何、言って────…」
頭を鈍器で殴られたような衝撃が、ズドンと襲ってきた。
「…優里……俺、もう…身体中感覚が殆ど無いんだ……。匂いも感じないし、指先も何も感じない……唯一………優里の声を……聞く事が……出来るのが…救いかなぁ…」
ははは、と苦笑する皋。
何で………
何で…………………
っ…………