激愛






あたしは双子のお姉ちゃんだ。
幼なじみのユキトシを
病院に毎日連れていった。アイは、ユキトシが好きだったから。



ユキトシに会うと
別人のように
穏やかになったアイ。



いつしか二人は
付き合いはじめた。



あたしの入る隙間なんてなくて
あたしは家に居ることが多くなった。



部活は辞めた。
罪滅ぼしと言ったら
悪いのかもしれないけれど。



その時ママは
あたしに言った。



「あなたたちはパパとママの子じゃないのよ。ママと、愛人の間に出来た子なのよ…いろいろ調べて、パパとはなんのつながりも無いとわかったときに、パパは壊れたの…ごめんなさい…。」




といって泣いた。
あたしに謝ったって意味ない。
あんたが謝るべきは
アイでしょう?




あたしがそういいかけたとき
電話が鳴り響いた。











「アイさんが…っ」











< 8 / 18 >

この作品をシェア

pagetop