僕の記憶が消えていく

『お母さん息子さんには話されましたか?』


説明が終わると先生は私に聞いてきた。


『いえ、まだ。』


『親御さんも認識していないといけないけど息子さんが病気を知らないというのはこの先支障が起きます。』


『先生あんたよ。もし自分の子供が寝たきりになるって聞いて言えるか?子供がどんだけ気付つくかわかるだろ!!』


さっきまで病気を受け入れようとしたのか説明を真剣に静かに聞いていたお父さんが口を開いた。


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