僕の記憶が消えていく

帰った私はメイに聞いてみた。


『メイ、お兄ちゃんのことで虐められてるの?』


メイは無言で答えようとしなかった。


『お母さんね、今日先生に呼ばれてメイが男の子叩いたって聞いたの。』


メイは泣きそうな顔をした。


『いくら酷いこと言われても叩いたらいけないってわかるよね。』


メイは声を殺して泣き出した。


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