僕の記憶が消えていく


誰かの歌通り雨が夜更け過ぎに雪になったクリスマスイブ


街はイルミネーションで華やかに飾られていたが野球にしか興味なかった僕にはクリスマスも興味なかった。


あるといえば夜いつもより豪華なご馳走だけだった。


僕には10歳離れた妹がいるがサンタを楽しみにしてる姿をみてついいじわるをいいたくなる。


『サンタは本当はね…』


『お兄ちゃんなになに?』


興味津々で聞いてくる姿が可愛くて本当のことをいうのをやめた。


『ブラックサンタがいるって知ってたか?』


口を開けきょとんとしてるメイ。


『ブラック…?』


『赤い服じゃなく黒い服着てるんだ。ブラックサンタは悪い子の家に来るからいい子にしとかないと…そのブラックサンタに連れてかれるぞ。』


『サンタさんなのに怖いね。メイいい子でいる。』


リビングで座っていたメイが散らかっているおもちゃを片付け始めた。


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