ソープ嬢の忠実な執事
はじまりから
──午前1:39
あるひとつの店に
光がついたままだった
薄明るい光
黒い壁紙
床は白黒の一抹模様
外では黒い車が
また人を乗せていく
中では
酒が運ばれる
黒い車が
また店の前に停車した
車内から
黒のスーツ姿の人が降り
車の戸をあけ、
店の戸をあける
店の中から
女の人が
車に走りよってきた
「レイおかえり
疲れたでしょう?
さぁ、
早く中に入りなさい」
「うん
ママありがとう」