僕だけの瑠璃色
私のパパ







今日もパパはいつものTシャツで机に向かってる。


大きな背中がちょっと曲がってる。

どうしても治らないパパの猫背。


パパの右手が紙の上で踊る。

みんなパソコンでするのに何故かうちのパパはアナログ。手描き。

パパなりのこだわりみたい。


私がちょっとパパの背中から覗けば、かわいらしい熊さんが見えた。







そう、私のパパ、絵本作家。





やっと、ちょっと最近売れてきたパパの絵本は、家の床に散乱して。


私はその中からテキトーに一冊とって、寝転がりながらパパの絵本を読むの。





小さな子達が読むような、幼稚な絵本。






子供っぽい絵柄。





………なんでうちのパパったら絵本作家になったのかしら。





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