僕だけの瑠璃色
「………あ」
ふと、パパが泣きっ面を埋めていた膝から上げた。
ぽかん、としてて締まりがない。
何を見てそんな間抜けな顔をしているのか。
パパの視線を追うと、それはやっぱり私。
再びパパに視線を戻すと、……先程とは打って変わったパパの笑顔があった。
「……そのワンピース、着てくれてるんだね。やっぱり瑠璃に似合う。うんかわいい!!」
…………ああ、これか。
私がこの前パパにプレゼントしてもらったワンピース。
綺麗な海色。瑠璃色。
私の名前の色よ。
似合うのは当たり前でしょう?