僕だけの瑠璃色










まあ、そんなわけで。


私のパパってばいっつもこんなかんじ。




椅子の上で体育座りしたまま私を見て嬉しそうに笑うの。


まるで私がいるだけで幸せ、みたいな。


そんなことも何回か言われたことあるけど。


私はいっつも、

「気持ち悪いこと言ってんじゃないわよ」

って跳ね返すの。





パパ大袈裟に泣いてみせるけど、どさくさに紛れて私に抱き着こうとするのよ。


私もうそんな年じゃないのよ。抱き着かないで頂戴。


そんな風に言えばまた部屋の片隅でしくしく泣いてるの。







他人には絶対に見せたくない、ダサいパパ。


きっと笑われちゃうわ。











けど、そんなダサいのが私のパパなのよ。




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