僕だけの瑠璃色
ママの写真が飾ってあるお仏壇。
写真の中のママも笑ってる。
綺麗に笑ってる。
ちゃんと正座して、手を合わせた。
ママのお仏壇の隣には、白い布に包まれた重箱みたいなものが寂しげに置いてある。
笑っちゃうわ。
この重箱を見る度に、切ないような、悲しいような……嘲笑のような笑みを浮かべてしまうの。
馬鹿みたい。
「おーい瑠璃ー!パパは今から会社に行って来るからねー!いい子にお留守番してるんだよー!」
あら、パパの声だわ。
パパには勝手にレディーの部屋に入らないようにと念を押してるから、ただの呼びかけ。
待ってパパ。
お見送りしなきゃ。