燕と石と、山の鳥
ギイィィィィィィィー…ッッ!!
運転手がかけるブレーキで錆び付いたレールが鳴く。
俺が呆然と立っていると、音を聞き付けた駅員がホームに駆け付けてきた。
途端に辺りに悲鳴や喧噪が沸き起こり、俄かに駅はさっき以上に騒がしくなった。
その喧噪の中で、聞き捨てならない叫び声が…
「そこの……そこの人が突き飛ばしたんですっ!!」
取り乱したおばさんが俺を指していた。
おいおい、
ついてないにも程があんだろ…