巡る巡る
あああああああああ。
やばい帰っちゃう。
早くしないと。
くそっどうすんだよ、俺…!
朝からそんな事ばかりが頭の中でぐるぐる回って、俺を焦らせていた。
でもホントに早くしないと。
たった今、帰りの号令も終わって下校時刻になったところだ。
…早くしないと
相沢、帰っちまう…。
冬休みが開けて今日から新学期が始まった。高校最期の学期だ。
俺は相沢に話し掛けようと、朝からその機会を狙っていた。
だけど友達といたりして中々一人になる時がなく。
虎視眈々と狙っていたはずが、気付いたら既に授業も全て終わっていた。
「…やべ…。」
帰り支度をする相沢を気付かれないように見つめながら、俺は呟いた。
…でも、
今日中に伝えないと……っ。
俺は今日、
3年越しの
この想いを、
相沢に伝えようと思う。
今日、
俺は告白するんだ。