巡る巡る



…この門を出たら、
もう会えない…。


当たり前の様に毎日君の姿を映した。

それは
学校という繋がりがあったから。


明日からは、
俺達を繋ぐものは
何もない。


大学も違うし、
連絡先だって知らない。


こんなに脆い関係だったんだって……、
何だか呆れてしまう。


君と同じ教室で過ごした
当たり前の毎日が、

今になって

とても尊い。






「撮りますよ~!
…はい、チーズ!」



俺の中に残っているのは
深い悔恨だけだった。






< 79 / 94 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop