刹那の憂い(セツナのウレい)
テーブルについて、独りで座っていて、

「紫苑ちゃん、紅茶」

言って、ニッコリ笑う。

あたしは、

たっぷり数秒は、

刹那の顔を眺めていた。

「れ?どうかした?」

刹那は困ってる。

「うん。眠い脳みそに、

なかなか沁みる刹那かな」
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