刹那の憂い(セツナのウレい)
ダメだ。

こんなの一ヶ月も続けられない。

どっちのお店も中途半端になってしまう。

やめよう。

母上から自由になるなんて、

無理なことだったんだ。

あきらめよう。

考えながら、必死で歩いていたのに、

マンションのエントランスで、

あたしは立ち止まってしまった。

どうしよう。

もう、動けない。


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