刹那の憂い(セツナのウレい)



何か、痛いな。

思って目を開けると、

グレーの物体が体の上にあった。

暖かい。

見たことあるな。

そうか、刹那の布団だ。

床の上に転がったままではあるけれど、

寒くないように、

かけてくれたんだ。

下手に動かして、

起こさないように、

そのままで。
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