刹那の憂い(セツナのウレい)
起きると、眩しかった。

カーテンを開けて寝たもので、高い位置からの日光が注ぎ込んでいた。

あたしは伸びをして、しばらく光合成をすると、立ち上がった。

フロ、入ろ。


「おはよ。姉ちゃん」

友行がキッチンにいる。

あたしはタオルで頭をかき混ぜながら、そっちを見た。

「さっき刹那さんに会ったよ。

何か心配してくれてるみたいだったから、連絡しとけば?」

「うん」

心配?

ヒデタダと一緒に働いてたからかな。

あのあと、ヒデタダは、大人しかった。

あたしに対しては。

「電話、したら?」

「ん・・・」

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