刹那の憂い(セツナのウレい)
「ごめん。この子に暴力振るわないで」

マイクを通してない、声。

ハッとする。

刹那は、歌うのを放り出してここにいるのだ。

「刹那、歌っ」

「ん~。変わりに歌ってくれてるみたい。大丈夫」

言って、女のこぶしをつかんで引っ込めさせる。

「何なのよ。刹那はみさきって人が好きなんじゃなかったの!?」



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