刹那の憂い(セツナのウレい)




「あ」

空いた席にボンヤリ座っていると、刹那が現われた。

”あ”は、聞こえたんじゃなくて開いた口のカタチを見たのだ。

刹那は顔を寄せてくる。

「出られる?」

あたしは頷いた。





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