刹那の憂い(セツナのウレい)
けれど、

『一ヶ月でいいわ。一ヶ月、そこと喫茶店を両立できたら、あなたを自由にしてあげてもよくってよ』

あたしの心臓は、ドクンと弾んだ。

諦めていた気がする。

コノヒトから逃げられることを。

けれど、それを意識すると、急に、物凄くその自由が欲しくなった。

「わかった。何時?場所は?」

あたしは、つい、自分を追い込んでしまった。

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