刹那の憂い(セツナのウレい)

いいな。

と思う、瞬間には、男女関係なく、

トキメくことはあった気がする。

だから、

自分がノーマルなのかどうかすら、

実は、分からないかも。

「じゃあ、もしかして、いない暦、爆走中?」

「そうですね」

「惜しい。

そうだ。興味ないなら、

オレで手を打っときなさい」

冗談半分なんだろうけど。

何か面倒くさくなってきた。

「い・や・で・す」

ニッコリ笑顔で言ってやった。

「実は男嫌いなんです。

あ、女がスキってわけでもないですよ」

言ってて、なぜかふっと、

刹那の顔が浮かんだ。

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