とおりゃんせ2~日村令子の場合~
とおりゃんせ2~日村令子の場合~
「と~りゃんせ とーりゃんせぇ
こーこは どーこの ほそみちじゃ~
天神さまのほそみちじゃ~
ちょいと通してくだしゃんせー
ご用のないものとおしゃせぬ~
この子の七つのおいわいにー
お札をおさめにまいります~
行きはよいよい 帰りはこわい~
こわいながらも
とーおーりゃんせ~ とおりゃんせ~・・・」
すでに暗くなった公園には外灯が灯っている
その下で遊んでいる子供たちを
由里は眺めながら歩いていた
「こんな時間まで外で遊ばせるなんて・・・
親の顔が見てみたいよ」
由里はそう思いながら
公園の前に差し掛かった