お嬢様と執事の関係



「愛ちゃんおはよ~」

ここの社員の人は
私に会うと笑って挨拶してくれる。

最初は恥ずかしかったんだけど・・
なんかこの頃は
挨拶されることが嬉しいんだ。

「おはようございます~。」

挨拶するのは
昔はずっと嫌だったんだよね。

挨拶だけで
怯えてた自分から
今は笑顔があふれるようになったのは
ちーくんのおかげだ。

「社長おはようございます。」

「千早社長おはようございます。」

ちーくんが現れた。
昨日遅くまで起きてたっぽいから
ちょっと起こさないように
家を出てきた。

「愛。起こしてくれてよかったのに。

 朝食おいしかったよ、」

それは・・・

言わないでよ・・

恥ずかしいじゃん

「いいなぁ・・社長は。

 愛ちゃん独り占めじゃないっすか。」

「ハハッ。

 独り占めをしているつもりはないよ。」

そんなこと言っていても
他の人とはやっぱりちょっと
同じ扱いはされない・・

もう子供じゃないのに。

グシャッ

わっ・・
ちーくんは私が頑張ってセットした
髪の毛をいつもの癖でくしゃくしゃに
する。


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