お嬢様と執事の関係
もうどうしようもない。
この家に来てからは
頑張んなくちゃで全て終わってる。
なにも私を見てくれない。
早く普通の生活に戻りたい。
誰か開放してよ。
さっきまで稜哉と楽しく居たのだって
忘れてしまう。
もう涙なんて枯れたと思ってたけど
またこんなに涙があふれてくる。
「バカ。泣き止みなさいよ。
もう自分で支えるしかないんだから。」
そう自分に言い聞かせるも
ぜんぜんとまりそうもない。
「お嬢様。また泣いてるのですか?」
また、私をびっくりさせる。
「関係ない。」
「私はお嬢様の執事です。
貴方が泣いていることぐらい分かりますよ。」
またこうやって慰める。
そう一瞬助けてほしいと
思って頭をよぎったのは稜哉だった。