love letter
「はい〜残念!じゃ、また今度。」

涼は笑顔で去ろうとする。

「残念?ほっとした顔して?」

新が言う。

「…、しょうがないでしょ!…こんな事初めてだし。」

涼は拗ねたように言う。

「初めてを越えていかなきゃ始まりはないよ?」

新は言う。

「そうだけど…」

涼はうつむいて言う。

「俺が思うに、巧君で良かったと思うよ?」

「そんなに良い人がどうして私なのかなぁ。」

「自信もって!」

「無理です。」

「チャンスだよ?」

「チャンス?」

「新しい世界の扉を開けよう!」

新は斜め上を指さして、何かの決め台詞かのような言葉を口にすると、小さくガッツポーズをした。

「いや…決まってないからね?新ちゃん…相変わらずめんどくさいね。」

涼は呆れたように言った。
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