ハッピーエンド
「何も知らないのに、勝手なこと言わないで下さい。」

とキッと睨んでたたきつけるように言うと、何もなかったかのように歩き出した。

誰一人口を開く人はいなかった、というより身動きできなかった。
時間が止まった空間の中、貴女だけがその制約から解放されているかのように、一人颯爽と立ち去る。

あのときのお袋達のあっけにとられた様子は今思い出してもおかしいよ。
その後、貴女の悪口に花が咲き、僕の晩飯はますます遅くなったんだけどね。
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