この空が晴れるまで
「素直に
そう言えよ。
つか
会いに行けよ。
…和人に。」
簡単に言う夕陽に
私はついに口を開いた。
『そんな簡単に言わないで』
何言っちゃってんの
って自分で後から公後悔した。
『そうだよ。私の方が
ずっと前から和人が好きだった。
なのに和人の外見だけで
好きになる女子が
中学になって
急上昇した。』
私の口は一切止まる気配はない。
夕陽は黙って聞いてる様だ。
『私は和人の外見は
もちろん。
性格も全てひっくるめて
大好きなの…』
最後の方は
涙で言えなかった。
「…………」
夕陽はまだ黙っている。
どうせ何のフォローも出来ないくせに。