曖昧



「ちょっと聞いてるー!?」

「おっと…ごめんごめん。聞いてるよ。」


「教えてよぉー!」

「仕方ないなぁ。じゃぁ、帰りね。」


「わかったー!絶対だかんねっ!」


亜由美、かわいいなぁ♪



彼氏さんとラブラブで羨ましい★

亜由美と彼氏は付き合って、
かれこれ2年。


明日が記念日。

彼氏の名前は毅。


結構体格よくってかっこいい方。

周りからはきゃーきゃー言われてる方なんじゃないかな?


あたしから見てもかっこいいって思えるくらいだしね。


何度も喧嘩して別れそうな危機が結構あったんだけど、彼氏が溺愛って感じで別れなくて安心って感じ♪


亜由美も結構な溺愛なんだけどねっ。



「あたしの話を聞いてくれーい!」

「んっ!?どーしたいきなり?」


「あのさあのさー、今日彼氏と喧嘩した。」


「いつよ!?」

「今日の朝。」


「学校一緒に来てるとき?」

「うん。」


「ちょっとしたことなんだけどね。」

「何があったの?」

「いやー何かさ、話しかけてもずっと携帯とにらめっこ状態だから、何してるの?って聞いても無反応でさぁ。女かなってね…」



「そっかー、それから?」

「女なの?って正直聞いたんだよね。」

「うん。」


「そしたら、あぁー…って感じで。でも、そんなんじゃねぇから!とは言ってたけど。いまいち信用できない感じ?もう明日で2年なのにね。歯車がずれてるのかなぁ?」

「考えすぎなんじゃないかなぁ?」

「そーかなぁ?あたしの質問にも答えないんだよ?結構な重症でしょ?」


「んー…あたしは別にそんな風には見えないけど。」

「何でそんなことが言い切れるの?」


「だって…ほらっ!」

私は教室のドアに指差した。



そこに立っていたのは、彼氏の毅くん。



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