曖昧





「あっ!」

ガタンッと音を立てて、亜由美は立ち上がった。



「ごめん、ちょっと言ってくる。」

「はーい。ゆっくりね。ちゃんと話し合ってきなよ!」

「うん。ありがとっ!」


よかったよかった♪

亜由美にちょーが付くほどの溺愛をしてる毅くんが浮気してるわけない。



あたしにもわかる。

そこは自身もって言える。


なぜかって?

毅くんは私の幼なじみだから♪


小さい頃から仲良くて、“くん”付けで呼んでたから何か、抜けないんだよね。



まさか、毅くんと亜由美が引っ付くなんて想像もつかなかったなぁ。




でも、毅くんも亜由美を幸せにしてくれてるから安心してるんだけど。

私もいつかそんな相手現れるのかなぁ?


ってか、あたしには先輩が!ふふ



付き合ってないしねっ!

何勘違いしてんだ、あたし!


「歩美、何ニヤけてんの?」




「っっつ!?」


「びっくりしすぎでしょー!」


「びっくりさせないでよ!」

「いやいやいや、歩美が驚きすぎなんだって!」

「ってか、ゆっくりしてきなって言ったのに!」


「何言ってんの?もう15分経ってるけど。」

「え!?あたし、考えことしてたらもう15分も経ってんのっ!?」

「うん。歩美ニヤけてたよ?」


「まじっ!?ってかどーだったの?」

「ん?あー朝のこと。」

「何だったの?」


「メールしてたのっていとこだったんだって。何か、お姉さんが今度結婚するらしいんだけど、ちょっと迷ってるんだって。それで相談されてたって。」

「やっぱりねー、あたしが見てた通りじゃん!」


「ごめんねー、迷惑かけちゃったね…;」

「全然いいよー!亜由美とは長い仲なんだから、気にしないの♪」


「本当」ありがとっ!」


「いえいえ♪」



よかったー、
やっぱりあたしが見てた通り。


毅くんがそう簡単に亜由美を傷つける人じゃないってわかってたし。




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