お と う と 。
「で、その智也君ってこ、どんな子なの」
「クールで無口だけど、顔はすっごく可愛い」
「童顔の無口かあ~~……うわー可愛いじゃない。
いいなあ、そんな弟が出来て」
「良くないよ。いや、智也君がいやなわけじゃないけどさ。
あたし、あの年頃の子とどう接したらいいかなんて、わかんない」
「……あんた、お母さん?」
「違うよ!っていうか、今度お母さんができるのに何で!?」
まあまあと抑えるしぐさをする結衣。あたしはむすっとしつつも、椅子に座り直す。
結衣は「でもまあ」と、
「話し聞く限りじゃ、その智也君、良い子みたいじゃない。反抗期が続いてないだけまだましよ。
大丈夫。上手くいくって。アンタが困ったって、お母さんがちゃんと智也君をコントロールしてくれるわよ」
「……そっか。そうだよね」