破天コウ!
完全に普通なんだ。普通に幸せそうな顔をして、人生を普通に楽しんでいそうに見える。
「うーん……軽く見たところだけど、いないなあ、人の数だけはいっぱいいるけど、変人が全くいない。Lもいないし、ポケモンマスターも海賊も全く。またここでもしょーもない生活が始まりそうだ。ムスカ様がここにいらっしゃったらきっとこう言うね、見ろ、人がゴミのようだ! って」
『……そういうのが中二病っていうんじゃないのかな?』
おれは思わず苦笑した。比較的親しい人間と話している時だけはどうしても中二病が出てしまうのかも知れなかった。
チラリ、と左腕にした時計を確認すると、もう集合時間ギリギリだった。
「悪い、時間だ。そろそろ行かなきゃだから切るわ」
『ああ、うん、ごめんね、行ってらっしゃい』
おれは電話を切り、再び新入生の列に紛れ込もうとした。
――その時だった。
何故かおれは、眩暈と同時に自分の身体がふわりと浮かんだように感じて、思わず、地面に視線を落とした。
しかし、自分の視線が泳いでいることもなく、しっかりと地面を見ることが出来ている。
勿論、自分の身体が浮いていることもなく、両足はちゃんとレンガを模して造られた床を踏みしめている。
「うーん……軽く見たところだけど、いないなあ、人の数だけはいっぱいいるけど、変人が全くいない。Lもいないし、ポケモンマスターも海賊も全く。またここでもしょーもない生活が始まりそうだ。ムスカ様がここにいらっしゃったらきっとこう言うね、見ろ、人がゴミのようだ! って」
『……そういうのが中二病っていうんじゃないのかな?』
おれは思わず苦笑した。比較的親しい人間と話している時だけはどうしても中二病が出てしまうのかも知れなかった。
チラリ、と左腕にした時計を確認すると、もう集合時間ギリギリだった。
「悪い、時間だ。そろそろ行かなきゃだから切るわ」
『ああ、うん、ごめんね、行ってらっしゃい』
おれは電話を切り、再び新入生の列に紛れ込もうとした。
――その時だった。
何故かおれは、眩暈と同時に自分の身体がふわりと浮かんだように感じて、思わず、地面に視線を落とした。
しかし、自分の視線が泳いでいることもなく、しっかりと地面を見ることが出来ている。
勿論、自分の身体が浮いていることもなく、両足はちゃんとレンガを模して造られた床を踏みしめている。