破天コウ!
が、その矢先。冒頭の一言である。
川べりに寝そべるおれの目の前には、形容しようのないくらいの美少女が横たわっている。口やら全身やらから、大量の血を流しながら。彼女が来ているブレザータイプの黒の制服も血に塗れている。
彼女の美しい身体のそこかしこには、何本ものナイフが突き刺さっている。
元々色白であった彼女の顔は、最早蒼白くさえあり、それが鮮血を更に彩らせる。
彼女の身体は震え、声はか細い。
しかし、言葉自体には強い魂が籠っているように感じられ、その視線は鋭さを失うことなくおれの視線を捉えて離さない。
さて。
ここで皆さんの中にはこう言いたくなる人たちがいるだろう。「なんだ、またいつものただの中二病か」、と。
違う、それは断じて違う。目の前で起こっているのはおれの頭の中での出来事などではない。青島君だったかは忘れたが、彼の言葉を借りるなら、こうだ。「事件は現場で起こっている」のだ!
そんなわけのわからないことを考えているうちに、彼女がもう一度言葉を発する。
「早く! どうせ死ぬのなら、この宇宙的絶対超絶美少女コウ様にその命を捧げなさいよ!」
何ぞそれ――である。
まあ、とにかく。
どうして一般的男子大学生のこのおれがこんな事態に陥ったかということは、あの入学式の日から続く話を語らねばなるまい――。
川べりに寝そべるおれの目の前には、形容しようのないくらいの美少女が横たわっている。口やら全身やらから、大量の血を流しながら。彼女が来ているブレザータイプの黒の制服も血に塗れている。
彼女の美しい身体のそこかしこには、何本ものナイフが突き刺さっている。
元々色白であった彼女の顔は、最早蒼白くさえあり、それが鮮血を更に彩らせる。
彼女の身体は震え、声はか細い。
しかし、言葉自体には強い魂が籠っているように感じられ、その視線は鋭さを失うことなくおれの視線を捉えて離さない。
さて。
ここで皆さんの中にはこう言いたくなる人たちがいるだろう。「なんだ、またいつものただの中二病か」、と。
違う、それは断じて違う。目の前で起こっているのはおれの頭の中での出来事などではない。青島君だったかは忘れたが、彼の言葉を借りるなら、こうだ。「事件は現場で起こっている」のだ!
そんなわけのわからないことを考えているうちに、彼女がもう一度言葉を発する。
「早く! どうせ死ぬのなら、この宇宙的絶対超絶美少女コウ様にその命を捧げなさいよ!」
何ぞそれ――である。
まあ、とにかく。
どうして一般的男子大学生のこのおれがこんな事態に陥ったかということは、あの入学式の日から続く話を語らねばなるまい――。