第七世界
「お前、鷹威さんの何だ?」

「はあ?」

「鷹威さんの何なのかと聞いている」

コイツらは一体何なのか。

下級生から同級生、果てには上級生までがいるようだ。

「従兄だよ従兄。分かったら離せよ。俺はあいつに話があるんでい」

「従兄でも、俺達に話を通してからにしてもらおうか」

「はああああああああああ?テメエらこそ何だよ?」

俺が刹那に話すのに、何で知りもしない奴らの許可が必要なんだ。

コイツらの頭、イカれているのか?

「俺達は、彼女の親衛隊」

俺の中の空気が止まった。

目の前の奴らが恥ずかしすぎて窒息しそうになる。

「お前ら、俺を笑い殺すつもりかよ?っつうか、時代を考えろよ。親衛隊なんて流行らねえ。しかも、刹那に幻想抱きすぎだぜ。あいつがどんな奴か知らずに、ふざけた組織を形成したのかよ?」

「お前は鷹威さんに今すぐ土下座しろ!」

隣の奴がしゃしゃり出てくる。

「何で、俺がお前らのいう事を聞かなくちゃならねえんだよ。ああ?」

頭に乗せている手首を掴んで力を入れると、男の顔が歪む。

最近、負け気味だったので、腕力なんてないものかと思いきや、普通の奴を怯ますくらいの力はあるらしい。

「とにかく、どけって、ゴホ!」

隣から親衛隊の一人にモップの先で腹を突かれる。

「いてえ、何すんだ?」

「鷹威さんに謝れって言ってるだろうが!」

「ふざけろ、こっちは気が立ってるってのによ!」

殴りかかろうとすると、親衛隊(モップ)が倒れる。

後ろに立っているのは、嫌な笑みを浮かべたメガネ男だった。
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