第七世界
確かに、あいつの強さは異常だ。

「海江田、相良、柳生、乾の四人が学校で最強の生徒って言われてるんだよ」

いつの間にか、パンを食っているモブが傍にいる。

「モブ、お前教室にいたじゃねえか」

「問題が起これば見に行きたくなるってのが、人としての性ってもんだろ?」

「お前、本当にでしゃばりだな」

「鷹威、お前にだけは言われたくねえよ」

パンを食べ終わり、片手に持っているパックのカフェオレを飲み干す。

「鷹威君、この人は?」

「俺はあら」

「モブだ。それ以上でもそれ以下でもない」

モブが紹介する前に、俺が上から覆いかぶす。

「鷹威、俺に何の恨みがあるんだよ?」

「恨みはねえがお前みたいなのはシルエットキャラで十分だろ。学生服で同級生っていう情報だけで読者は満足すんだぜ」

「ち、まあ、会話に出られるだけでもいい。亜双佳那美さん、鷹威刹那さん、よろしく」

モブは二人に握手を出来た事で、満足そうにしている。

「よ、よろしく」

「何やあんた、こんなところにまで来て暇人やな」

刹那は、誰に対しても相変わらずの対応だ。

「なあ、鷹威」

「何だよ?」

「鷹威一族っていうのは、何で俺に冷たいんだ?」

「知るかボケ!用が済んだのなら教室で寝てろ!」

「相変わらずひでえ」

「鷹威君、それは言いすぎのような気がするよ」

佳那美が心配そうな顔でモブの事を気遣っている。

「佳那美、モブは優しくするとつけ上がるんだよ。分かるか?今でさえキャラ飽和状態であるこのストーリーに、無駄なキャラを増やしてどうするんだ。活かすも殺すも、主人公の行動一つで決まるんだ」
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