第七世界
「あー、くそ、どうすりゃいい!」

「そういう時は深呼吸だぜ、鷹威」

「寝言は寝てから言え!」

気絶から回復したモブを人中突きで気絶させる。

「たく、ただでさえ暑いってえのに、カッカさせるんじゃねえよ」

「何言ってるんや!ボクに昼食代もたせへんかった、恭耶が悪いんやで!」

「はっきり言う。お前に金渡したら、余計なもんに使うだろうが!」

「オクトちゃんは欲しいけど、ボクだって我慢できるわ!」

「明らかに、使うと宣言してるようなもんじゃねえかよ!」

先日紹介したメロディーちゃんには友達がいる。

『オクト』ちゃんだ。

その名の通り、タコの形をした人形なのだが、子供には人気はない。

何故、販売しようと思ったのかは謎だが、一部のマニアには人気があるらしい。

アニメにはメロディーちゃんとオクトちゃんの絡みはあるのだが、メロディーちゃんの行動によって、オクトちゃんは毎週悲鳴を上げながら、たこ焼きにされたり、酢漬けにされたり、子供向けではない事は確かなのだ。

次の週には、絆創膏を貼って蘇っているのだが、友達は選んだ方がいいだろう。

「あのな、来月まで腹を空かせたくなけりゃ、探せよ」

「これ、君の?」

そこに立っていたのは、クズに騙されやすい相良美祢であった。

手に持っているのは、正真正銘の俺の折りたたみの財布。

「おおおおお!俺の!」

俺が受け取ろうとすると、相良は頭の上よりも高く上げる。

「な」

「これ、私が見つけたね?」

「ああ」

「君の生活を助けたって事になるね?」

「あ、ああ」

「じゃあ、恩返しは、今日の放課後、私とデートする事」

「「はああああああ?」」

佳那美と刹那の両方が声を上げた。
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