第七世界
気を失った後、俺はどのようにして運ばれたんだろう。
少し気になる。
佳那美がここまで運んでくれたのか?
か弱さのある佳那美には不可能かもな。
運べるとすれば、筋肉戦士の楓ぐらいだろう。
「教室に戻るか」
佳那美は起きる気配がないので、放置しておく。
「日ごろの疲れを癒せよ」
保健室から出ると、在るはずのないリアカーが廊下に放置されている。
触らぬ神に祟りなし、無視しておこう。
しかし、俺は今日も授業をさぼったのか。
また楓にどやされそうだ。
「もう慣れたことだ」
ある事に気付いたのは校門まで来た時だった。
「あれ、カバンは?」
保健室にはなかったよな?
朝持ってきたのも確かだし、誰かが教室に持っていったのか?
色々入っているのでなくなるとまずい。
面倒だが、確認するために教室に向う。
校舎の中に人気がない。
皆、帰るの早過ぎだろ。
何事もなく教室に辿り着き、ドアを開けようとした。
しかし、押しても引いても叩いても、開く気配がない。
「律儀な奴もいたものだ」
当たり前だが鍵が閉まっている。
蹴り開けようとしたが悪い子にはなれず、職員室まで鍵を取りに行く。
「職員室まで行くのに疲労感に支配されるなんて、嫌になるぜ」
皐月鳴の大きさは他に類を見ないものである。
どこかとどこかを往復するなんて思うと地獄なのだ。
足が疲れ切った頃に職員室に辿り着いてドアを開けると、一人の先生が残業をしている。
少し気になる。
佳那美がここまで運んでくれたのか?
か弱さのある佳那美には不可能かもな。
運べるとすれば、筋肉戦士の楓ぐらいだろう。
「教室に戻るか」
佳那美は起きる気配がないので、放置しておく。
「日ごろの疲れを癒せよ」
保健室から出ると、在るはずのないリアカーが廊下に放置されている。
触らぬ神に祟りなし、無視しておこう。
しかし、俺は今日も授業をさぼったのか。
また楓にどやされそうだ。
「もう慣れたことだ」
ある事に気付いたのは校門まで来た時だった。
「あれ、カバンは?」
保健室にはなかったよな?
朝持ってきたのも確かだし、誰かが教室に持っていったのか?
色々入っているのでなくなるとまずい。
面倒だが、確認するために教室に向う。
校舎の中に人気がない。
皆、帰るの早過ぎだろ。
何事もなく教室に辿り着き、ドアを開けようとした。
しかし、押しても引いても叩いても、開く気配がない。
「律儀な奴もいたものだ」
当たり前だが鍵が閉まっている。
蹴り開けようとしたが悪い子にはなれず、職員室まで鍵を取りに行く。
「職員室まで行くのに疲労感に支配されるなんて、嫌になるぜ」
皐月鳴の大きさは他に類を見ないものである。
どこかとどこかを往復するなんて思うと地獄なのだ。
足が疲れ切った頃に職員室に辿り着いてドアを開けると、一人の先生が残業をしている。