第七世界
自分自身の置かれている状況を理解していない奴は、何でもやっていいと勘違いする。

「直接お前が関わってないにしろ、お前が殺したも同然になるんだよ。それを理解してねえお前のわがままで、お前の人生だけじゃなく、親の人生も全ておかしくなる」

「そんな事、なるわけねえだろ」

「お前はあいつに斬られても、あいつがシラを切れば許されるとでも思ってるのか?状況がよくなるとでも思ってるのか?責任が自分にいかないとでも思ってるのかよ?」

「うるせえ、そんないっぺんに言われてもしるかよ!」

立ち上がろうとしても、腰が抜けてるので動けない。

「私はただ、むかついたんだ」

「その場しのぎでやると、とんでもねえ事になるぜ」

俺が、そうだったようにな。

「鷹威!後ろ!」

背後にはこちらに飛ばされた、浮浪者がいた。

「きゃきゃきゃきゃ!」

「くそ!」

香坂を持って、逃げようとする。

しかし、少しばかり背中を切られた。

「ぐ!」

血が流れる気配がない。

「さすが、妖刀だぜ」

俺の血を吸ったのか。

「鷹威、大丈夫?」

「問題、ねえよ」

しかし、背中が痛い。

「初めて役に立ったな」

追撃を許さないように楓が刀をかわしながらも、浮浪者の腹に蹴りを入れて吹っ飛ばす。

「龍殺し!」

その後で、乾が連携を取り、龍を真っ二つにするかのように上空からの切り落としを行う。
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