第七世界
「わかったよ。お前はちゃんと毎日努力してるよ」

人に毒を盛る努力をな。

「それより、明日になれば、もう一人の付き添いの兄ちゃんがくるからな」

「そないか」

敵にはさほど興味はないようだ。

刹那が乃亜が食べた物の片付けを行う。

料理は抜けているが、掃除やら片付けはしっかりするのである。

「この女、どないするつもりなんや?」

「リビングにでも布団敷いて、寝てもらう」

俺の部屋に泊めるとかいったら刹那は怒髪天を衝くだろう。

かといって、刹那の部屋でも露骨にいやな顔をするだろう。

寝てる間に襲われたらたまったものではないが、この様子では明日までは起きないだろう。

今晩の命の心配をしていると、腹がなる。

乃亜は先ほど食ったが、俺は今日の晩飯を食ってなかった。

刹那に晩飯を作らせるのもあれだから、今日は自分で作ろう。

俺は飯を作れないわけではないからな。

「刹那、ちょい飯作るわ」

「ついでやからボクが作るで」

「いいよ。お前はちっと休め」

これ以上、台所に魔女のが扱う部品を作らせるわけにはいかない。

刹那の背中を押して、席に座らせる。

「お前は普段頑張ってるからな、そんな無理しちゃいけない」

そして、俺にも無理をさせるのは止めてくれ。
< 307 / 326 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop