第七世界
刹那の好意に甘え、俺は二つを食した。

豆腐は特に何もしていないので料理とはいえないが、チャーハンは味がしっかりとついており、油でべたついてはいない。

「旨いな」

俺の舌に合わせて味付けをしているところ、さすがといえる。

本当に努力をしているようだ。

普通の料理がうまくいく一方で、創作料理が反比例しているのではないだろうか。

「後で礼は言っておくか」

食べ終えた食器を片付け、気絶している乃亜に布団をかけて電気を消す。

明日の事を考えると憂鬱になるな。

でも、学校を休むわけにはいかない。

「ま、今日くらいはのんびり休むとすっかね」

俺は二階に上がり、明日の準備を整えた。
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