第七世界
刹那を担ぎながら歩く事数分。
寂れた店を通りかかろうとしたところで、刹那が目を覚ます。
「うわ!何でこんなに高いん!?」
驚くのと同時に体を硬直させた。
「それはね、お前が担がれているからだよ」
「変態!誘拐犯!」
「物騒な事を言うな。お前が欲しそうな物がある店まで運んでやったんじゃないか」
寂れた店のガラスケースの中には皿や人形などのアンティークが置かれていた。
「あ、可愛い」
刹那がガラスケースを見ると、本当に骨董品に関心を抱いたようだ。
「恭耶、降ろして」
今すぐにでも近くに行って見たいようだ。
「怒鳴らないなら降ろしてやる」
「約束する。やから、降ろして」
随分、素直になったな。
何とかは秋の空とはよく言ったものだ。
素直な刹那を信じると、地面に降ろした。
だが、いきなり俺の脛をトウキックで蹴る。
「お、お前、騙したな」
「怒鳴ってないやん」
確かに、刹那の言う通りなのだが脛は反則だ。
今さっきの事を根に持っているのか。
俺は脛をさすって、痛みを和らげる。
「本当に骨董品に、興味あんのかよ?」
刹那がガラスケースに張り付くように見ている。
「ボク、この店の中の物、もっと見たい」
骨董品にしてもピンからキリまである。
刹那の事だから、欲しいものなら高くても安くても買わせようとするだろう。
俺が止めようとする前に刹那は店の中に一人で入ってしまった。
寂れた店を通りかかろうとしたところで、刹那が目を覚ます。
「うわ!何でこんなに高いん!?」
驚くのと同時に体を硬直させた。
「それはね、お前が担がれているからだよ」
「変態!誘拐犯!」
「物騒な事を言うな。お前が欲しそうな物がある店まで運んでやったんじゃないか」
寂れた店のガラスケースの中には皿や人形などのアンティークが置かれていた。
「あ、可愛い」
刹那がガラスケースを見ると、本当に骨董品に関心を抱いたようだ。
「恭耶、降ろして」
今すぐにでも近くに行って見たいようだ。
「怒鳴らないなら降ろしてやる」
「約束する。やから、降ろして」
随分、素直になったな。
何とかは秋の空とはよく言ったものだ。
素直な刹那を信じると、地面に降ろした。
だが、いきなり俺の脛をトウキックで蹴る。
「お、お前、騙したな」
「怒鳴ってないやん」
確かに、刹那の言う通りなのだが脛は反則だ。
今さっきの事を根に持っているのか。
俺は脛をさすって、痛みを和らげる。
「本当に骨董品に、興味あんのかよ?」
刹那がガラスケースに張り付くように見ている。
「ボク、この店の中の物、もっと見たい」
骨董品にしてもピンからキリまである。
刹那の事だから、欲しいものなら高くても安くても買わせようとするだろう。
俺が止めようとする前に刹那は店の中に一人で入ってしまった。