SMOOCH!
ぬくもり
あのとき
繋がれた右手を
どうか離さないでと
願ってしまったのは
君の左手が
あまりにも温かく
あたしを包んでくれたから
最初から
そんなつもりがないのなら
あのぬくもりも
高めの体温も
知りたくなんてなかったのに
知らなければ
幸せに
笑っていられたの
かもしれない
けれどなぜ、
君の手を
握り返してしまったんだろう
気がつけばいつも
もう逃げられない
がけっぷちに立っていて
あたしに逃げ場はなくて
追い詰められたあたしは
やがて深い海へと沈むのに
なぜあたし、
君を愛してしまったの
君のぬくもり
探し続けるちいさなあたし